ベロニカは死ぬことにした。

以前、看護師をしていたからだろうか。

私はいつも『死』を意識している。

 

一番初めに『死』を意識したのは
6歳くらいのことだった。

昔、母の仲の良い友達が、
自殺したことをなぜか聞かされた。
(というか私のいる前で、母が普通に他の友達に話していた。)

 

その自殺した女性は
まだ赤ちゃんだった私のことを非常に可愛がっていたそうだ。

手首を切って死んだらしい。

 

よく意味が分からなかったけど
手首を切って血だらけになって死んだ人が
自分のことを『可愛い可愛い』と抱っこしていただなんて…
失礼を承知で言うか
なんだかおぞましい印象だけ、残った。

 

 

その次は中学生の頃だろうか。

いつだったかも記事に書いたけど
中学生頃から私は自分が死ぬ夢をよく見るようになった。

 

唐突に
『死ぬ前にやらなければいけないことがある!』
と、ある種
強迫観念のようなものすら感じていた。

 

 

これはまた別の時だが
ある時、ジョギングにハマった私は
走りすぎて足首を痛めた。

今まで全然運動しなかったのに
何かにハマると
取り憑かれたように取り組んで、
こうやって故障するのは
私のいつものパターンである。

 

当時走って楽しんでいた横浜の夜景

 

 

28歳の頃だった。

近所の整形外科に行くと
私は『アキレス腱炎』と診断され
そこで足首に、ある薬剤を注射された。

(この頃には、普通に歩くこともできずに
ビッコを引いてオペ室を歩き回ってナースの仕事をこなしていた…笑)

 

 

無事に注射を終え、自宅に到着するその直前から
猛烈な胃痛と吐き気と眩暈に襲われた。

病院から家までは徒歩3分である。

 

なんとか家にたどり着くも
喉はゼエゼエとなり
トイレで大量に嘔吐をする。

 

 

自分の意識状態もなんだか怪しい。

私は『これは注射のアレルギーだ!』とピンと来たが
自宅に救急車を呼ぶことが憚られ
なんと徒歩で、先程の整形外科まで歩いた。

 

 

病院に到着するときには
既に気道が腫れて、声があまり出ず 笑(←笑い事じゃない)

受付の人もびっくりした様子で
慌てて診察室に運んでくれた。

 

 

私の様子を見て
その若い医師は
『アレルギーか…!』と一人ごちて

そこまではいいのだが

その次の瞬間に看護師に
『よし!生食500の点滴!』
と指示を出した。

※生食=生理食塩水、ポカリみたいなもの。

 

 

私は
『え〜?こんなときに生食〜!?』
とゼエゼエとしながら
心の中で突っ込んだ。

『なにか新手のコントのようだ』と思ったし

『私、この頭の悪い医者のせいでマジで死ぬかも、笑』
と思ったし

『この医者は親の金で私立の医学部に裏口入学したバカなのかもしれない…』と冷静に考えて可笑しくなった。

 

 

その頃には
既に血圧が70を切り
私は声を出すことというか
呼吸すらままならなくて
全身に蕁麻疹が出て
死にかけていた。笑

 

酸素濃度もどんどん下がっていた。

 

↑こういう状態の時は
なぜか意識はすごく冷静、というかクリアなんだよね。笑

 

 

そして何故か私は
そんなヤバい状態なのに
『職場に電話しなければならない!』
と医師に断り

当時働いていたブラック企業の上司(主任ナース)に電話をした。

 

 

その晩、私ともう1人の先輩は
業務上のとあることで呼び出され
休みなのに職場に出向かなければならないという用事があったのだ。

 

 

そんな用事、
忘れればいいのに

私はこの、死にそうな時でさえ
優秀な社畜としての勤めに徹した。

 

上様には決して逆らってはならない。

 

 

電話をすると
主任は私のただならぬ声に危機感を感じてくれて
珍しく
『いいよ!いいよ!大丈夫!!』
と、職場に来なくていいと伝えてくれた。

 

 

私が電話している横で
看護師が2人、点滴に失敗し
その後、医師が私に点滴を刺し終わっていた。

 

 

その頃にはちょうど救急隊員が到着し
私は無事にストレッチャーで救急車に乗った。

(救急車を呼んでくれて本当に良かった)

 

 

先程の医師より
救急隊員のおっちゃんの方が
よっぽど頼りになって私は安心した。

 

どうやら死ななくて済むようだ。

別に死んでも良かったのだけど。

 

 

しかも搬送先は横浜の大きな病院だ。

ワクワクする。

 

 

私はやっぱりこの時も冷静だったし
本当に、死ぬなら死んでもいいと思っていた。

 

 

投げやりとかそんなんじゃなくて
『もう何もかもお任せします』と思った。

まな板の上の、いや、である。

振り返ると
私が人生で一番サレンダーした瞬間だった。

 

 

 

 

大きくて最先端な総合病院に到着すると
救急外来の一番偉そうなおじさんドクターが処置をしてくれた。

 

 

彼はテキパキと薬剤の指示を出し
間違っても生理食塩水だなんて指示を出さなかった。

 

 

救急外来の看護師は
私の点滴刺入部を見て
『は?なんでこんなとこに点滴を刺してんのよ?』
と、イラついた独り言を喋っていた。
(先程の個人病院への文句である)

 

 

血圧を上げるボスミンという薬と
大量のステロイドを注入され
程なく私は落ち着いた。

 

 

重症なアレルギー(アナフィラキシーショック)を起こした場合、
多くの人はもっと治療に時間がかかったり、体の蕁麻疹が長く続くことがあるが、あなたみたいにこんなにすぐに落ち着いて蕁麻疹も綺麗に消える人はそんなに多くはないのよ、と
中年の看護師さんが言っていた。

 

 

とにかく夕方には
私は1人でその病院を後にして
何故か職場に向かった。

主任に『来なくてもいいよ』と言われたのに、だ。

 

 

 

横浜から新宿まで
電車に乗って出向いた。

 

 

大量のステロイドのせいなのか
軽い臨死体験のせいなのか
職場で会うみんなは
『あれ?どうしたの?なんだかスッキリしてるね!』
と私に言っていた。

 

私はこのアナフィラキシーショック体験が
とても楽しいものに感じていて
まるで武勇伝のように職場のみんなに
その日1日の流れを話して聞かせた。

 

 

そうだ、この時の経験もあって
私は『死』をいつも意識しているのかもしれない。

 

あと、飛行機嫌いの私は
飛行機に乗る度に毎回死を意識して
毎回死んだパパに祈っている。

 

それに地震多発地の東北で育った私は
地震によっても、いつも死を身近に感じていた。

 

 

とにかく、一般の人…と言えばいいのだろうか?
他の人と話していると
みんな、まるで自分の人生に『死』が来ないようなつもりで生きていることに驚かされる。

 

どうしてそんなにいろんなことを先延ばしにできるのだろう?
と思ったり
『そんなに先延ばしにする余裕があって羨ましいな』
とも思う。

 

 

先延ばしにしたり
まるで『死』が来ないかのように生活しているくせに
コロナワクチンは打つし必死に手指消毒しているし
本当に不思議だ。矛盾だ。

 

 

『死』はワクチンなんかで避けられないし
死ぬことより怖いことは
死ぬことを忘れてしまっていることではないだろうか?

 

 

もし、今日から30日後に貴女の人生が終わると知っていたら
貴女はどんな30日間を過ごしますか?

 

 

そんなことをベロニカから教えてもらったよ。

↓↓

 

 

↑↑

この本、良かったです。

自殺未遂を図った女の子が精神科に入院する話ですが
看護学生時代に、精神科で卒業論文を作った私は
色んなことを思い出した。
それはまた別の記事でまとめよう。

 

 

Yuki

 

 

 

潜在意識美人®︎Style Owner Yuki です。

36歳丑年,社長,ブロガー,エッセイスト,セラピスト,起業コンサルタント,講師,母,妻(別居中)複雑な家庭に生まれ育ち看護師として働き始めるも25歳頃に鬱状態となる。転職を繰り返し金欠、ダメ恋愛ばかりの人生に絶望していたとき『潜在意識』という概念に出逢う。そこから潜在意識(深層心理)を猛勉強し2015年にセラピストデビュー,その後結婚&ロンドン引越し。セッション回数は1000回を超える。特に恋愛面や生きづらさに対してご好評頂いております。現在は2児の母でエリート夫を置いてロンドンから帰国→別居。世間に流されない『自分だけの幸せ』をモットーに生きてます。株式会社youni代表取締役。

 

 

 

公式LINEにてblog更新情報をお伝えしております。

 

 

 

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