前回の記事の続きだ。
いいオンナなるものは
地球上にたくさんいるんだろうが
それはドラマの中の人物だったり
漫画の登場人物だったり
実態がよくわからないテレビの中の芸能人だったりで
あまりマジもんのいいオンナに出会う機会はそうそうない、と思ってる。
そんなわたしだが
これまでの人生で
今振り返っても
『この人って本当に出会えただけで感謝で涙が出てくるほどのいいオンナだ!!』
と土下座したくなるほどのいいオンナに出逢えたことが一度、ある。
そのいいオンナと仲良しになって
彼女のマインドを観察させてもらった機会が
人生で、あった。
彼女と知り合ったのは
今から18年ほど前のことで
今となっては彼女の連絡先も知らないが
18年前の彼女の姿を
わたしは今でもありありと思い出せる。
本当に本当に本当に
感動するくらい素敵な人だった。
バルセロナのサグラダファミリア見た時と同じくらい
いやそれ以上に彼女の存在に感動させられた。
彼女と知り合ったのは
仙台のキャバクラ、だった。
新卒で総合病院で看護師として働いていたわたしは
日々の激務にやられ
というかそもそもその仕事が好きではなかったのもあり
常に仕事に行きたくないと思っていた。
で、ある日突然出勤するのをやめて
その後退職するのだが
その出勤を自発的に辞める、ちょっと前に
仙台のアーケード街を歩いていたら
人の良さそうなおっちゃんに
『キャバクラで働いてみませんか?』
と声をかけられた。
もしその時わたしに声をかけたのが
EXILE系の強面の男なら
わたしはそっこーでびびって名刺を捨てたと思うが
そのおっちゃんは小動物のような可愛さと
人の良さが顔面から滲み出ていて
わたしは名刺を手元に取っておいたのだった。
総合病院への出勤を自発的にやめたわたしは
その後1ヶ月ほどニートをしていたのだが
その間に好奇心がむくむく湧き上がってきて
夜の世界に飛び込むことにした。
ワクワクしてたまらなかった!!
いったい、お水の世界ってどんな感じなんだろう…!!
怖さもあったが断然ワクワクが勝った。
そして働くことになったのが
あのおっちゃんが勤めていたキャバクラだった。
夜の世界の女性たちは
みんな美しくてみんな優しかった。
はっきり言って看護師の先輩よりみんな優しかった。
22歳頃のわたしは
外見も美しくて性格もいいなんて何事!?
と、かなりカルチャーショックを受けた。
美しい女性たちが連なる中
その中でも一際輝いていたのが
まりなちゃんだった。
(もうだいぶ昔の話だし源氏名そのまま書く)
キャバ嬢の皆さんは
それぞれ仲良い人とつるんでいる様子だったが
そのお店の圧倒的ナンバーワンのまりなちゃんは
誰ともつるまず
かといってツンツンしている感じも一切なく
まるで女神だった。
っていうかマジで女神だった。
まりなちゃんの体からは粒々の光が飛び出ているようだった。
↑いつもマーメイドラインのドレスを着ていたまりなちゃんのイメージはほんとこんな感じ
他のキャバ嬢のみんなは
まりなちゃんに壁を作ってるというか
気を遣ってる?のか
まりなちゃんに話しかけることはあまりなかった。
まりなちゃんも積極的に他の嬢と関わらなかった。
とにかくまりなちゃんは一匹狼で
一人で光を放ってその光にマジでわたしは吸い込まれそうだった。
いつもお客さんの指名で忙しいまりなちゃんだったが
あるときたまたまお店が暇で
まりなちゃんとキャバ嬢の先輩のお姉様方と待機をして
雑談をする時間があった。
誰もまりなちゃんに話をふらない中
わたしはやっぱりここでもどうしても好奇心が収まらなくって(牡羊座)
ほぼ話したことのないまりなちゃんに
『なんでそんなに綺麗なんですか!?』
『美の秘訣はなんですか!?』
と大勢の前でインタビューしまくった。
本当に本当にまりなちゃんは綺麗だったの。
あまりに質問責めするわたしに先輩のみぃさんが
『みさとー、まりな困ってんじゃーん』と言ってきたが
それでもわたしは質問をやめなかった。
(みさとはわたしの源氏名)
まりなちゃんはクスクス笑ってばかりでまともに答えてくれなかったが
その後もしつこく勝手にまりなちゃんに絡んで懐いたわたしは
いつしかまりなちゃんと仲良くなって一緒に旅行に行くまでにもなった。
お店の店長(中居くんに似てる)には
『お前、まりなを落としたのすげーな』
と感心されるほどわたしはまりなちゃんと仲良くなった。
この出来事はわたしの長い人生におけるトップ3に入る自慢話である!
わたしは全世界に向けて叫びたい!!
『わたしはまりなちゃんと仲良しでした!!』
と全世界に向かってメガホンで叫びたい。
世界の中心でまりなちゃんへの愛を叫びたい!!
でね、まりなちゃんと仲良くなって
そうするとまりなちゃんは
昔の話とか結構話してくれるわけですよ。
秘密主義の女神であるまりなちゃんが
色んなプライベートな話をたくさん聞かせてくれたの。
そこでわたしはまりなマインドをたくさん学ばせてもらったんだ。
・はじめは全然キャバクラで売れなくてやる気もなかったこと
・あるときからダイエットをして今でも毎日プールに通ってから出勤していること
・ダイエットしたり頑張ったら売れるようになったこと
・ずっと母子家庭であったこと
・お母さんに内緒でキャバをしていたがドレスが見つかってバレて怒られたこと
色んな話をしてくれた。
そのお店のナンバー2か3で
絵美さんという人がいたが
その人はまりなちゃんに敵対心を持っていて
『まりなは枕営業しているよ!』
なんてよく言っていた。
だがまりなちゃんはどんなに仲良くなっても
他の女の子の悪口を一切言わなかった。
というか、あまり他の女の子に興味がないという感じだった。
見下していて興味がない、とかではなく
悪口を言うという発想そのものがないように見えた。
毎日毎日お客さんの指名や同伴で忙しいだろうに
まりなちゃんは必ずプールで運動してから出勤していた。
私はいつも夕方4時とかに起きるのに
まりなちゃんは毎日午前中には起床していた。
食べるものも気をつけていて
陰でのコツコツとした努力を欠かさなかった。
めちゃくちゃ鎖骨が綺麗だった。
どんなにひどい二日酔いでも
まりなちゃんは絶対にプールに行ってから出勤していた。
そしてお店をほとんど休まなかった。
実際に仲良くなってから知ったことだが
まりなちゃんはマジで枕営業をしていなかった。
たまにお客さんとそういうこともあったようだが
営業のためではなく
『かっこいいからいいかなぁと思って❤️』
という感じで
なんていうか性を楽しんでいる感じだった。
私の下ネタにもよく付き合ってくれていた。笑
というかまりなちゃんは私と同じくらい下世話な下ネタが大好きだった。笑
まりなちゃんはわたしより2歳くらい年下だったが
気品があって穏やかで余裕が溢れ出ていて
今でもわたしの憧れの女性なんだよなぁ。
私から見たら
どっからどう見ても女神なまりなちゃんだが
まりなちゃんは毎日コツコツと自分のために生きているだけ、だった。
女神も普通の女の子だった。
強いて言えば
決めたことを続けること、
エゴちんに飲み込まれないこと、
他の女の子とまりなちゃんの違いはこれだけだった。
完全にエゴちんを手なづけていた。
そんなまりなちゃんがあるとき
お客さんだった人と結婚することになって
キャバクラの出勤が月に数回になった。
(すごく寂しかった)
高校を出てからずっとキャバ嬢だったまりなちゃんは
ドコモショップで働き始めた。
まりなちゃんに
『お昼の仕事どう?』と尋ねると
『給料が少なくてー』とか
『超やる気出ないー』とか
そんな愚痴は一切出てこなくて
『なんかOLさんみたいで楽しくって😍』
とクスクス笑っていた…。
みさと(←私の源氏名な)完全ノックアウト
その時の私は心のどこかで
そうはいってもまりなちゃんも華やかな世界に戻りたくてドコモショップの愚痴を言うんじゃないか?
と期待していたが
(なんて黒い期待😱)
まりなちゃんはどこでも輝ける人だった…
まりなちゃんはどこにいてもまりなちゃんだった…
私はまりなちゃんにずっと憧れていて
今も憧れの存在だが
何に憧れているか?って
外見はもちろん美しいのだが
そういうことじゃなくって
まりなマインドに死ぬほど憧れてんだよね。
いつでもどこでも幸せに自分を生かしている、まりなマインドに憧れるんだよ
自分のやるべきことにコツコツ静かに取り組んで
いつもクスクスキラキラ笑っているまりなちゃんに
死ぬほど憧れている。
まりなちゃんはいつも私にも優しかった。
私は愚痴ばかりのだらしないキャバ嬢だったから
愚痴もたくさん言ったと思うけど
まりなちゃんといると
『愚痴らせてくれない』というか
どんな愚痴が出てきても
『こんなん言っててもしょーがねーな』
と思わせてくれる存在だった。
悩ませてくれない
暗くさせてくれない
憂鬱にさせてくれない
依存させてくれない
それがまりなちゃんだった。
あの頃のまりなちゃんはまだ20歳やそこらだったが
今39歳の私と比べてみても
全然20歳のまりなマインドの方がイケてる。
私はその事実に気がついて悔しいし
だけど嬉しい。
私の人生にまりなちゃんが登場してくれたのは
『お前もこんないい女になれるんだぜ?』
『さぁどうする😎?』
と神様からけしかけられているのだと
本気で思ってる。
チクショウ🤬
まだまだまりなマインド、やりたい分やれてなかった。
猛省
-この記事に続きます-
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