どうやら地球上では
『自分を育てた親に感謝をするべきだ』
『親に感謝できる人間こそ素晴らしいしイケてる』
と信じている人が大勢いる。
かく言う私も
ずーっとずーっと昔のこと。
それこそ20歳か10代後半の頃に
バイトや就職の面接とかで
Q『尊敬する人は誰ですか?』
A『私の母です(もしくは私の父です)』
というやりとりに憧れていて
(海外ドラマでそんなくだりを見たのだ)
どっかのバイト先でそんなことを答えたような。
つい最近、メールセッションしていて
クライアントさんとのやりとりで
こんな文章が書かれていた。
『親に対して育ててもらった恩がある』と。
親への感謝。
『お母さん、育ててくれてありがとう』
『お父さん、育ててくれてありがとう』
という言葉。
そして
『親に育ててもらった』という言葉。
どれも当たり前のように使われているけれど
私はどうも、
育ててくれた親に恩を感じるって、よく分からない。
5歳の時の私!
というか
親に感謝していいのは
成功してから、だよ。
成功するって言うのは
億万長者になることでも、
有名人になることでもなく、
『自分1人で自分を満たせた時』
これが成功だよ。
→続きを読む
成功とは
自分1人で自分を満たせた時。
成功とは
根拠のない幸福感を持っている状態。
成功とは
根拠のない自信を持っている状態。
だよ。
だから、
『私はこんなに大金を稼いだから』幸せです。
とか
『私は結婚したから』自信があります。
とか
『男に愛されている時は』満たされます
って言うのは
成功ではないんだよ。
親に感謝していいのは
成功した人だけ、です。
それ以外の人は
親に感謝しちゃダメだよ。
成功してない人が親に感謝をすると
それこそ『私の価値が低いと感じる現実』を体験するようになっているんだよ。
なぜなら
自分で自分の満たし方を知らない状態での
親への感謝って、
本当の感謝じゃないから。
自分で自分を満たせない時に
親に感謝をすることは
『私は自分のことを知りたくありません』
『私は自分のことを愛していません』
っていう、自分への暴力なんだよ。
自分で自分を満たせない時に
親に感謝をしている、
その感謝の発生源は
『罪悪感』なんだよ。
(こんなダメな私なのに)育ててくれてありがとう。
(私のせいでお母さんが辛い思いをしたのに)育ててくれてありがとう。
(私がいなきゃお母さんもっと幸せだったよね。私なんて存在しなければいいのに)
(こんな魅力のない私に)ご飯を与えてくれてありがとう。
(こんなゴミみたいな私に)義務教育を受けさせてくれてありがとうございます。
(こんな価値のない私に)留学をさせてくれてありがとうございます。
私には食事を与えられる権利も、教育も受ける権利もないのに
こんなゴミクズみたいな私にそこまでしてくれてありがとうございます。
↑ほら、全部
罪悪感ベース、でしょ。
上の赤文字の部分が私たちの現実を作るよ。
罪悪感とは
『こんな私はここにいちゃいけないよね?』だよ。
何かあなたさまのお役に立てない限り
私は存在してはいけないですよね?
存在して、どうもすみません。
なんだよ。
子どもっていうのは、
いや、
人間っていうのは
本来そこにいるだけでいいんだよ。
存在しているだけで、いい。
『存在しているだけでいい』なんて思えない!!
これが罪悪感なんだよ。
もし私の子供が、
20年後に私に
『今まで育ててくれてありがとう。
育ててもらった恩があるから
老後は面倒見るね』
と言ったら
私は
『マジで教育を間違えた』
と、自分の不甲斐なさに落ち込むね。
私は子供(長男の太郎)に
『ま、母ちゃんも子育て大変な時もあったかもだけど
俺と二郎がいて楽しかっただろ?』
と言われたい。
そんで50代になった私は
内心喜びでニヤニヤしながらも
『なーに、このクソ坊主!
調子乗りやがって!
敬老の日は、iQOS1年分よろしくな!!
あ、お母さん、来週からバリ島行ってくるね。
彼女大事にしろよ!』
と言いたい。(妄想)
二郎には
『え?母ちゃん、子育て大変な時期なんてあったの?
あんなにいつも俺らとオナラとかちんちんとか喋って爆笑してたくせに!』
とか言われたい。
つまり、まとめると
『俺がいて母ちゃん、よかったよね!楽しかったよね!』
と思ってほしいし
そこを目指して子育てしてる。
私は昔、母に対して
『ママも大変なのに私のせいで負担をかけてごめんなさい』
『もっと幸せにしてあげられなくてごめんなさい』
『看護師続けられなくてごめんなさい』
と思っていた。
今はこう思っている。
『私とちーちゃん(妹)のような娘がいて
あんた、本当よかったね〜!』
『できた娘が2人もいて本当よかったね!』
『私も私みたいな娘が欲しい!』
と。
育ててもらった恩を感じていいのは
まず、成功してからだ。
親に感謝するのも、
成功してからだ。
あなたは、あなたという存在が
どれだけ親を励ましたか、まだ知らないのかもしれない。
あなたは、あなたという存在が
どれだけ親の活力になったの、まだ到底信じられないのかもしれない。
あなたは、生まれてからこのかたずっと
親を救ってきたんだよ。
あなたの愛が親を支えていたんだよ。
だからどうか
『(こんなダメな私を)育ててくれてありがとう』
だなんて言わないで。
自分の存在が親に負担をかけていた、
だなんて、思わないで。
どんなに親に
『あなたを育てるのは大変だった』と言われようが
どんなに親に恩着せがましいことを言われようが
いつでも自分で自分に
『あなたがこの世界の唯一の光だった』と言ってあげて欲しいな。
『あなたがお父さんとお母さんの人生を力強く支えていた』と言ってあげてほしい。
それ以外の真実はないのだから。
Yuki